保険料天引きと税の(大)問題
当ブログで 5/10&6/4 と2回に亘り「後期高齢者医療制度」に基ずく保険料が、
「国民年金制度」で受け取る低所得者年金受給者にとって、如何に矛盾が有るか
の点を述べてきたが、今回は財務省役人が最も触れて欲しくない【保険料天引き制】
=“特別徴収”がステルス増税になっている点を説明しましょう。
今年の所得税青色申告を自分でされた方は、既に一部お気付きと考えますが
75才以上(1200万人超)で、夫婦二人のみと言う世帯(700万人超=350万世帯超)
が最も多く、次いで計らずも寡婦or寡夫一人の世帯(?独身者)となった人(約250万
人?)も多く、収入が少な過ぎて息子or娘の扶養家族として生活している人(約250
万人超?)も居る訳ですが、 この上記配偶者の妻or扶養家族として生活している
人の殆どは従来の「国民健康保険制度」では、課税対象者以外は毎月の【医療保
険料】を自分の年金口座から支払っていなかったのです、それは世帯主の夫又は
息子or娘の収入から天引き又は引き落としされていたのです。
ところが、今回開始の「後期高齢者医療制度」では個人別に【保険料天引き】=
“特別徴収”されるので、税法上この妻又は扶養家族として高齢者から“特別徴収”
した保険料は、世帯主の課税控除額に合算されないのです。即ち世帯主の所得税
・地方税は今年から増額されるのです。単に増額ではなく従来控除減税されて
いた額とほぼ変わらない額が増税となるので、納税者から見ると2倍増える感
覚です。 妻の又は扶養家族の保険料は一人分減ったのだが、税金(所得税・地
方税)は増えるのです。
ちなみに、保険料を高齢者個別で納めた場合について、その増税影響額を国税
(所得税)・地方税について試算してみると次のようになります。
新に保険料賦課されることになる人数=約600万人超、この中「国民年金」の
受給額18万円/年を超え~66万円以下の人250万人(推定)と考え、その平均
年金所得33万円/年と考えると、年間保険料=(前年課税所得ー33万円)均等
割り+均等割り( 41,659円)、の計算式から 年額 41,659円となるので。
世帯主の所得税は約5% 2,080円 減額から 絶対額で 4,160円の増税。
世帯主の地方税は約10% 4,160円 減額から 絶対額で 8,320円の増税。
つまり国全体で 所得税 100億円超、地方税 200億円超の増税となるのです。
来年青色申告に自分で行く人は、“何で~、妻又は扶養家族が保険料をはらったら
世帯主の税金が増えるんだ!!” と怒ることになる。
ただ、残念ながら高齢者が自分で青色申告に行く、行かねばならない人が少ない、
それに、若い現役世代の世帯主も多くは雇用者の経理担当または税理士から、貴方
の所得税・地方税額は幾らですと、給与支払い明細書にコンピューターで打ち出すだけ
ですから、殆どの人は 何と無く不満と疑問を抱えながらも泣き寝入りせざるを得ない。
つまり、これを財務省と厚生労働省の役人が新制度実施で仕組んだステルス増税と
言わずには居れないでしょう。 国民はもっと問題に対処しようとしない役人・公務員・
国会議員に文句を言わねばなりませんね。
実は、この“特別徴収”=【保険料年金天引き】のシステムは「介護保険制度」
で先行実施されている。 ので厚生労働省の役人は「高齢者医療保険制度」におい
ても安易に移行できると考えたのが、そもそもの政策上の間違いだったのです。
高齢者の医療に費用が掛るのはあたり前なのです、従来の保険制度では老人
介護において、十分な介護医療及び介護保障を充実するのは無理ですと、別な
法律を独立して作ったわけですから、それから10年も経たない7年で土台となった
医療保険制度も制度改革?を強行するとは、いかなる無策か? プライマリーバランス
を2010年度までに均衡させるとの観点からのみの、パッチ当て(つぎはぎ)政策では
根本治療にはならないのです。
「介護保険制度」自体も7年前の実施ですが、“特別徴収”は2年前から65才
以上への実施で、実質税金への影響は今年(税金では平成19年度)からです、
それで、厚生労働省・財務省の役人が怖れるのは、「後期高齢者医療制度」の
“特別徴収”=【年金天引き】が逆戻りし、「介護保険制度」の“特別徴収”システム
にまで波及することを、怖れているのです。
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